平成25年1月

ファイナンシャルプランナー3級(FP3級)学科試験
実技試験 解答
年度別過去問 2013年1月(平成25年1月)

平成25年1月

【第1問】下記の(問1)、(問2)について解答しなさい。

平成25年1月問1

ファイナンシャル・プランニング業務を行うに当たっては、関連業法を順守することが重要である。ファイナンシャル・プランナー(以下「FP」という)の行為に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.社会保険労務士資格を有していないFPが、顧客の持参した資料を基に公的年金の受給見込み額を計算した。

〇 一般的な制度の説明や見込額の試算は違反しない。

2.生命保険募集人登録をしていないFPが、顧客の保険証券を見ながら生命保険契約の内容について説明をした。

〇 一般的な制度の説明は違反しない。募集人以外の者は特定の保険の勧誘を行ってはならない。

3.弁護士資格を有していないFPが、報酬を得る目的で、遺産分割で争っている顧客の代理人となって、遺産分割交渉を行った。

× 個別具体的な行為や、法律行為の代理人となることは弁護士法に違反する。

正解 3

平 成25年1月問2

下記は、浅元さんの家庭のキャッシュフロー表(一部抜粋)である。このキャッシュフロー表に関する次の記述のうち、最も適切なものはど れか。なお、計算に当たっては、キャッシュフロー表中に記載の整数を使用することとし、計算結果は万円未満を四捨五入することとする。

平成25年1月3級実技問2

1.空欄(ア)に入る数値とその求め方:「276×(1+0.01)^3=284」

× 変動率のあるものの求め方:基準値×(1+変動率)^年数=276×(1+0.01)^2≒282

2.空欄(イ)に入る数値とその求め方:「502-564=▲62」

× 数字が逆である。 年間収支=その年の収入-支出=564-502=62

3.空欄(ウ)に入る数値とその求め方:「1,875×(1+0.01)+61=1,955」

〇 金融資産残高=前年の金融資産残高×(1+変動率)+その年の年間収支

正解 3

【第2問】下記の(問3)、(問4)について解答しなさい。

平成25年1月問3

下記は、経済用語についてまとめた表である。下表の経済用語に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

( ア )

家計が購入する商品やサービスの価格変動を表した指数のことで、総務省が発表している。

( イ )

金融部門から経済全体に供給されている通貨の総量のことで、日本銀行が発表している。

( ウ )

一定期間に国内で生み出された財やサービスなどの付加価値の総額のことで、内閣府が発表している。

1.空欄(ア)に入る用語は、「景気動向指数」である。

× 家計物価指数のこと。

2.空欄(イ)に入る用語は、「マネーストック」である。

3.空欄(ウ)に入る用語は、「国内総生産(GDP)」である。

正解 1

平成25年1月問4

下記<資料>に基づく株式の評価尺度に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

株価

1,800円

1株当たり利益

90円

1株当たり純資産

1,000円

1株当たり年間配当金

45円

1.株価収益率(PER)は、「90円÷1,800円=0.05(倍)」である。

× 株価収益率(PER)=株価 / 収益率=1800/90=20倍

2.株価純資産倍率(PBR)は、「1,800円÷1,000円=1.8(倍)」である。

〇 株価純資産倍率(PBR)=株価 / 純資産倍率

3.配当利回りは、「45円÷1,800円×100=2.5(%)」である。

〇 配当利回り=配当(収益) / 株価(投資額)×100

正解 1

【第3問】下記の(問5)、(問6)について解答しなさい。

平 成25年1月問5

下記<資料>に基づき、居住用の土地建物等(購入してから売却するまで居住の用に供していた)を譲渡した場合の譲渡所得に係る所得税額 として、正しいものはどれか。なお、この譲渡は国や地方公共団体等へのものではなく、収用交換によるものでもない。また、<資料>に記載のない条件につい ては一切考慮しないこととする。

購入日

平成16年 7月25日

売却日

平成24年11月30日

課税譲渡所得金額

300万円(3,000万円特別控除後の金額)

[土地建物等に係る税率]

課税短期譲渡所得に対する税率

30%

課税長期譲渡所得に対する税率

15%

10年超所有の居住用財産の軽減税率

10%

1. 90万円

2. 45万円

3. 30万円

正解 2

所有期間の算定:平成16年7月25日~平成24年1月1日までの期間⇒だいたい7年半

300万円×15%=45万円

平成25年1月問6

建築基準法に基づき、下記<資料>の土地に建築物を建築する場合、この土地に対する建築物の建築面積の最高限度(計算式を含む)として、正しいものどれか。なお、記載のない条件については一切考慮しないこととする。

平成25年1月3級実技問6

1. 200㎡×300%=600㎡

2. 200㎡×(5m×4/10)=400㎡

3. 200㎡×60%=120㎡

正解 3

建ぺい率:指定建ぺい率+角地緩和+防耐緩和

この場合は、角地緩和と防耐緩和は共にないので無視。

建築面積=土地の面積×建ぺい率=200㎡×60%=120㎡

【第4問】下記の(問7)~(問10)について解答しなさい。

平 成25年1月問7

宇野幸一さんが加入している生命保険(下記<資料>参照)の保障内容に関する次の記述の空欄(ア)にあてはまる金額として、正しいもの はどれか。なお、保険契約は有効に継続しているものとし、幸一さんはこれまでに<資料>の保険から保険金および給付金を一度も受け取っていないものとす る。

平成25年1月3級実技問7

宇野幸一さんが、平成24年中に交通事故で死亡(即死)した場合に支払われる死亡保険金は、合計( ア )である。

1. 2,000万円

2. 1,800万円

3. 800万円

正解 1

終身保険+定期保険特約+特定疾病保険特約+傷害保険特約=500+1200+200+100=2000万円

⇒特定疾病は、生存中に特定疾病になったときか生存中に特定疾病にならずに死亡したときに受け取ることが可能

⇒傷害保険は、急激かつ偶然な外来の事故によるケガに備える保険。

平成25年1月問8

平成25年1月3級実技問8

布施優子さんが加入している医療保険(下記<資料>参照)の保障内容に関する次の記述の空欄(ア)

にあてはまる金額として、正しいものはどれか。なお、保険契約は有効に継続しているものとし、優子

さんはこれまでに<資料>の保険から保険金および給付金を一度も受け取っていないものとする。

布施優子さんが、平成24年中にガン(悪性新生物)と診断され、その後20日間入院し、給付倍率10倍の手術(1回)を受けた場合、支払われる給付金は、合計( ア )である。

1. 7万円

2. 14万円

3. 21万円

正解 3

7000円×20日(入院給付金)+7000円×10倍(手術給付金)=21万円

平成25年1月問9

川田勉さんは、平成24年10月22日に病気のため死亡した。妻の華子さんが受け取った死亡保険金が下記<資料>のとおりである場合、この死亡保険金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

保険種類

保険料

払込方法

保険契約者

(保険料負担者)

被保険者

死亡保険金

受取人

死亡保険金額

定期保険特約付

終身保険

月払い

川田勉

川田勉

川田華子

2,200万円

養老保険

年払い

川田華子

川田勉

川田華子

500万円

1.定期保険特約付終身保険からの保険金2,200万円が相続税の対象となる。

2.定期保険特約付終身保険からの保険金2,200万円と養老保険からの保険金500万円を合わせた保険金2,700万円が相続税の対象となる。

3.養老保険からの保険金500万円が相続税の対象となる。

正解 1

定期保険特約付終身保険は、相続税の対象となる。

養老保険は、自分で掛けて自分で受け取っているので所得税の対象となる

平 成24年1月問10

川野五郎さんが契約している普通傷害保険の主な内容は、下記<資料>のとおりである。次の1~3のケース(該当者は川野五郎さんであ る)のうち、保険金の支払い対象となるケースはどれか。なお、1~3のケースはいずれも保険期間中に発生したものである。また、<資料>に記載のない事項 については一切考慮しないこととする。

保険契約

普通傷害保険

保険期間

1年間

保険契約者

川野五郎

被保険者

川野五郎

死亡・後遺障害保険金額

5,000万円

入院保険金日額

5,000円

通院保険金日額

3,000円

※特約は付帯されていない。

1.寿司屋で食べた料理が原因で、細菌性食中毒を起こして入院した。

× 普通傷害では、細菌性食中毒では保険金は出ない。旅行傷害保険と注意すること。

2.地震により倒れてきたタンスの下敷きになり、足を骨折して通院した。

× 普通傷害保険は、日常の急激かつ偶然な外来の事故によって身体に傷害を被った場合に保険金が出る。地震は日常ではないので保険金は出ない。

3.休日に行ったサッカーの試合中に相手選手と交錯し、足首を捻挫して通院した。

正解 3

【第5問】下記の(問11)、(問12)について解答しなさい。

平 成25年1月問11

株式会社TEに勤務する会社員の長岡雅夫さんは、平成24年中に下記<資料>の医療費等を支払った。長岡さんの平成24年分の所得税 の確定申告における医療費控除の対象となる支出額(合計額)として、正しいものはどれか。なお、支払った医療費は、すべて長岡さんおよび生計を一にする妻 のために支払ったものであり、保険金等で補てんされた金額はない。

人間ドックに要した費用(重大な疾病は発見されていない)

30,000円

虫歯の治療費

60,000円

骨折の治療費

80,000円

通常のソフトコンタクトレンズ(近視用)の購入費用

20,000円

1. 140,000円

2. 170,000円

3. 190,000円

正解 1

治療費は全額医療費控除の対象となる。

人間ドックの費用は、その後に治療をしたかで判断するが、今回は治療していないため医療費控除の対象にならない。

眼鏡・コンタクトの費用は、医療費控除の対象にならない。

平 成25年1月問12

株式会社LMに勤務する会社員の佐野秀雄さんは、平成24年中にマンションを購入して直ちに居住の用に供した。佐野さんは、住宅借入 金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)の適用を受けたいと考えており、FPの北村さんに相談した。北村さんが行った住宅ローン控除に関する次の説 明のうち、最も不適切なものはどれか。なお、購入したマンションは、認定長期優良住宅等には該当しない。

1.「平成24年分の住宅ローン控除の控除額は、借入金等の年末残高(限度額3,000万円)に対して1.0%を乗じた額です。」

2.「住宅ローン控除の適用を受けようとする場合は、会社員(給与所得者)であっても、毎年、確定申告を行わなければなりません。」

× 会社員の場合、最初の年分は必要だがそれ以降は確定申告不要。

3.「住宅ローン控除の適用対象となる住宅の床面積は、50㎡以上とされています。」

正解 2

【第6問】下記の(問13)、(問14)について解答しなさい。

平成25年1月問13

平成24年12月10日に相続が開始された五十嵐昌彦さん(被相続人)の<親族関係図>が下記のとおりである場合、民法上の相続人および法定相続分の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、記載のない条件については一切考慮しないこととする。

平成25年1月3級実技問13

1.多恵子 1 勝也 0 和美 0

2.多恵子 2/3 勝也 1/12 仁絵 1/12 和美 1/6

3.多恵子 1/2 勝也 1/4 和美 1/4

正解 1

相続は配偶者は常に相続人になり、第1順位:子・第2順位:直系尊属・第3順位:兄弟姉妹は順位があり順位の最も高い者が相続する。この場合は第2順位の直系尊属(母)のみが相続人となる。

平成25年1月問14

下記<資料>の宅地の借地権(普通借地)について、路線価方式による相続税評価額(計算式を含む)として、正しいものはどれか。なお、奥行価格補正率は1.0である。また、記載のない条件については一切考慮しないものとする。

平成25年1月3級実技問14

1. 200千円×300㎡=60,000千円

2. 200千円×300㎡×70%=42,000千円

3. 200千円×300㎡×(1-70%)=18,000千円

正解 2

借地権の評価=自用地評価額×借地権割合

自用地評価額=路線価(200千円)×奥行補成立×面積

借地権割合:200の後ろのCと書いてあるもので判断できる。

借地権の評価=(200千円×1.0×300㎡)×0.7=42,000千円

【第7問】下記の(問15)~(問20)について解答しなさい。

<設例>

大川誠さんは、株式会社TAに勤務する会社員である。誠さんは、今後の生活設計等について考えようと思い、ファイナンシャル・プランナー(FP)で税理士でもある武井さんに相談をした。なお、下記のデータはいずれも平成25年1月1日現在のものである。

<家族構成(同居親族)>

氏名

続柄

生年月日

年齢

職業

大川 誠

本人

昭和45年 5月24日

42歳

会社員

昭和47年10月18日

40歳

専業主婦

長男

平成10年 7月11日

14歳

中学生

<保有資産(時価)> (単位:万円)

金融資産

普通預金

定期預金

上場株式

500

300

100

生命保険(解約返戻金相当額)

150

不動産(自宅マンション)

2,500

その他(動産等)

220

<負債残高>

住宅ローン(自宅マンション):1,500万円(債務者は誠さん、団体信用生命保険付き)

<その他>

上記以外については、各設問において特に指定のない限り一切考慮しないこととする。

平成25年1月問15

FPの武井さんは、大川家のバランスシートを作成した。下表の空欄(ア)にあてはまる金額として、正しいものはどれか。なお、<設例>に記載のあるデータに基づいて解答することとし、<設例>に記載のないデータについては一切考慮しないこととする。

<大川家のバランスシート> (単位:万円)

[資産]

[負債]

金融資産

住宅ローン

万円

普通預金

定期預金

上場株式

万円

万円

万円

自動車ローン

万円

負債合計

万円

生命保険(解約返戻金相当額)

万円

[純資産]

( ア )

万円

不動産

万円

その他(動産等)

万円

資産合計

万円

負債・純資産合計

万円

1. 2,120(万円)

2. 2,270(万円)

3. 3,770(万円)

正解 2

①表に×××にそれぞれの金額を代入する。

②バランスシートは資産=負債+純資産となるので

⇒純資産=資産-負債

∴純資産=普通預金(500)+定期預金(300)+生命保険金(150)+上場株式(100)+不動産(2500)+その他動産(220)-住宅ローン(1500)=2270万円

平 成25年1月問16

誠さんは、定年を迎えた後、その後の5年間の生活資金に退職金の一部を充てようと思っている。仮に、定年退職後、800万円を年利 1%で複利運用しながら5年間で均等に取り崩すこととした場合、毎年の生活資金に充てることができる金額として、正しいものはどれか。なお、下記<資料> の3つの係数の中から最も適切な係数を選択して計算することとし、解答に当たっては、万円未満を四捨五入することとする。また、税金や記載のない事項につ いては一切考慮しないこととする。

係数早見表(年利1.0%)

現価係数

減債基金係数

資本回収係数

5年

0.95147

0.19604

0.20604

1. 152万円

2. 157万円

3. 165万円

正解 3

将来取崩すことができる金額を求めるのだから、資本回収係数

800万円×0.20604≒165万円

平成25年1月問17

誠さんは、投資信託に関心を持っており、FPの武井さんに質問をした。投資信託に関する武井さんの次の説明のうち、最も適切なものはどれか。

1.「投資者が間接的に負担する費用として運用管理費用(信託報酬)があり、信託財産の中から所定の金額が日々差し引かれます。」

2.「投資信託説明書(交付目論見書)の交付は投資信託委託会社が行い、信託財産の運用指図等は投資信託受託会社が行います。」

× 交付目論見書も運用指図も投資委託会社が行う。

3.「投資信託は、預金に準じる金融商品として、投資元金については、1金融機関ごとに1人当たり合計1,000万円までであれば預金保険制度により保護されます。」

× 投資信託は、預金保険制度ではなく投資者保護基金である。なお前半は正しい。

正解 1

平成25年1月問18

誠さんは、将来受け取る老齢年金について理解をしておきたいと思い、FPの武井さんに質問をした。老齢基礎年金に関する武井さんの次の説明のうち、正しいものはどれか。

1.「老齢基礎年金については、学生納付特例制度による国民年金の保険料免除期間は受給資格期間に算入されますが、追納しなければ年金額には反映されません。」

2.「老齢基礎年金を受給するためには、原則として、国民年金の保険料納付済期間と合算対象期間(カラ期間)を合計した期間が20年以上あることが必要です。」

× 保険料納付済み期間と免除期間、合算対象期間の合計が25年以上あることが必要

3.「老齢基礎年金の支給繰上げの請求をした場合、年金額は繰上げ月数1ヵ月当たり0.7%減額され、減額された年金が一生涯にわたり支給されます。」

× 0.5%。なお繰下げ月数あたりの増額率が0.7%である。また一生涯にわたり同額が支給は正しい。

正解 1

平 成25年1月問19

誠さんの公的年金加入歴は下記のとおりである。仮に、誠さんが現時点(42歳)で死亡した場合、誠さんの死亡時点において妻の愛さん に支給される公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、誠さんは、入社時(23歳で入社)から死亡時まで厚生年金保険に 加入しているものとし、遺族給付における生計維持要件は満たされているものとする。

平成25年1月3級実技問19

1.遺族基礎年金と遺族厚生年金が支給される。

2.遺族厚生年金と中高齢寡婦加算額が支給される。

3.遺族基礎年金と遺族厚生年金と寡婦年金が支給される。

正解 1

遺族年金が支払われるか:保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が国民年金加入期間の3分の2以上あるので受給可能

遺族基礎年金が支払われるか:子のある妻なので受給可能。

遺族厚生年金が支払われるか:厚生年金の被保険者なので受給可能。

平 成25年1月問20

誠さんは、不慮の事故によるケガで平成24年10月に23日間入院をして治療を受けた。その際の病院への支払いが高額であったため、 健康保険の高額療養費制度を利用した。この入院についての平成24年10月の健康保険適用分の自己負担額が30万円(総医療費100万円)であった場合、 最終的な誠さんの負担金額として、正しいものはどれか。なお、誠さんは、全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者で、所得区分は「一般」である。

<70歳未満の者:医療費の自己負担限度額(1ヵ月当たり)>

所得区分

医療費の自己負担限度額

上位所得者

150,000円+(総医療費-500,000円)×1%

一般

80,100円+(総医療費-267,000円)×1%

低所得者

35,400円

※多数該当については考慮しない。

1. 87,430円

2. 212,570円

3. 219,570円

正解 1

80,100円+(100万円-267,000円)×1%=87,430円

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