不動産04 鑑定評価・有効活用

ファイナンシャルプランナー(FP)要点整理動画

資格の紅白(通信講座、福岡県通学講座)

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鑑定評価

価格時点

不動産の価格は常に変動しているため、不動産の鑑定評価を行うに当たっては、不動産の価格の判定の基準日を確定する必要があり、この日を価格時点という。

鑑定評価の手法の適用

原則として、以下の3つ全てが併用すべきとされる。

原価法

積算価格

取引事例比較法

比準価格

収益還元法

収益価格

原価法

対象不動産の価格時点における再調達原価を求め、これに減価修正を行って積算価格を求める手法をいう。

⇒既成市街地の評価には不向きである。

取引事例比較法

数の取引事例を収集して、適切な事例を選択し、これらの取引価格に事情補正および時点修正ならびに地域要因の比較および個別的要因の比較を行って求められた価格を比較考量して、対象不動産の比準価格を求める手法である。

⇒価格水準に変動があると認められる場合は、取引事例の価格を価格時点の価格に修正しなければならない。

⇒投機的取引であると認められる事例等、適正さを欠くものであってはならない。

 

 

収益還元法

対象不動産が将来生み出すであろうと期待される純収益の現在価値の総和を求めることにより、対象不動産の収益価格を求める手法

⇒実際に賃貸の用に供されていない自用の不動産についても、賃貸したものとみなし価格を求めることができる。

収益還元法の種類

収益価格を求める方法には、以下の2種類がある。

直接還元法

DCF法(Discounted Cash Flow)

直接還元法

対象不動産の一期間の純収益を還元利回りで還元することによって、対象不動産の収益価格を求める方法である。

対象不動産の収益価格=一期間の純収益 / 還元利回り

DCF法

連続する複数の期間に発生する純収益および復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に割り引き、それぞれを合計することによって、対象不動産の収益価格を求める方法である。

⇒DCF法を用いた投資判断の方法として代表的なものに、以下の2種類がある。

NPV(正味現在価値)法

IRR(内部収益率)法

NPV法(正味現在価値法)

収益の現在価値の合計から投資額の現在価値の合計を差し引いて、投資の適否を判定する方法である。

⇒投資額の現在価値の合計額が投資不動産から得られる収益の現在価値の合計額を下回っている場合、その投資は有利であると判定することができる。

期待収益率5%を望む投資家が、1億円の不動産を購入し、毎年1000万円の収益を上げ2年後に9000万円で売却するときに、この投資が有利であるか?

1年目

2年目

合計

収益

1000万円

1000万円

9000万円

1億1000万円

割引率

(1+5%)^1

(1+5%)^2

実際の価値

約952万円

約907万円

8163万円

1億22万円

投資額:1億円<NPV:1億22万円(有利である)

IRR法(内部収益率法)

不動産投資の内部収益率と投資家の期待する収益率(期待収益率)とを比較して、投資の適否を判定する方法である。

⇒内部収益率が投資家の期待収益率を上回っている場合、その投資は有利であると判定することができる。

期待収益率5%を望む投資家が、1億円の不動産を購入し、毎年1000万円の収益を上げ2年後に9000万円で売却するときに、この投資が有利であるか?

1億円=1000万円/(1+r)^1+(1000万円+9000万円)/(1+r)^2

不動産投資の採算性の評価(利回り計算)

利回り=収益 / 投資額 × 100

表面利回り

表面利回り=賃貸収入 / 投資額 × 100

純利回り(NOI利回り)

純収益を(投資総額)で除して算出

純利回り=(賃貸収入-諸費用) / 投資額 × 100

レバレッジ効果

借入金の金利が投資に対する収益率を下回っている場合に、借入金の利用により自己資金に対する投資利回りが上昇する効果。

例 借入金なしの投資

投資元本

1000万円

投資利益率

10%

収益

100万円

利回り

100万円/1000万円×100=10%

例 借入金ありの投資

投資元本

現金

500万円

借入金(利率5%)

500万円

投資利益率

10%

収益

100万円-500万円×5%=75万円

利回り

75万円/500万円×100=15%(利回りが5%上昇)

 

DSCR(借入金償還余裕率)

借入金返済の安全度を測る尺度で、借入金の年間元利返済額を元利金返済前の年間キャッシュフロー(純収益)で除した比率

DSCR=純収益 / 年間元利返済額

⇒この比率が高いほど望ましいとされる。

純収益

年間元利返済額

DSCR

200万円

100万円

2.0

余裕が有る

90万円

100万円

0.9

赤字になっている(破綻)

デュー・デリジェンス

投資対象の経済的・法律的・物理的側面等に関する詳細かつ多面的な調査をいう。

有効活用

有効活用の種類

定期借地権

方式

土地所有者がその所有権を移転させることなく、契約の更新なく当初に取り決めた一定期間に限り、土地を貸し付けることで、比較的安定した収入を確保することができる事業方式

事業受託

方式

不動産開発業者等が事業に必要な資金調達や業務を行うことにより、土地所有者の業務やリスクを軽減する事業方式

建設協力金

方式

土地所有者が建設する建物を借り受ける予定のテナント等から貸与された保証金や建設協力金を建設資金の全部または一部に充当してビルや店舗等を建設する事業方式

等価交換

方式

土地所有者が土地を提供し、不動産開発業者等が建設資金を負担してマンション等を建設し、土地所有者と不動産開発業者等が土地と建物(それぞれの一部)を等価で交換する事業方式

土地信託

方式

土地の所有権を信託銀行に譲渡し、信託銀行が土地上に建物を建てその収益に一部を受取る

 

土地所有者の自己資金

定期借地権

方式

建設資金負担は発生しない。

定期借地権方式ならば更地返還されるが、建物譲渡特約付借地権は解約時に相当の対価が必要。

事業受託

方式

建物は自分で建設をするため、建設資金が必要。

建設協力金

方式

建物の全部は土地所有者が所有するため、建設資金が必要。ただし建物所有者から建設協力金をもらえるが、その建設協力金は返還しなければならない

⇒賃料の一部から返還する。

等価交換

方式

土地の所有権の一部を手放すことになるが、建設資金を自身で用意することなく相応の建物を取得することができる。

土地信託

方式

建物建設から運用まで全て信託銀行が行うため自己資金は、不要。

注意点

定期借地権方式

定期借地権は期間を最低50年としなければならず、それよりも短い事業用定期借地権等(存続期間が10年以上50年未満)はアパート賃貸事業を行う者を借地人など居住用では使えないので注意すること

借地権設定契約時に、借地権を消滅させるために借地権設定後30年以上経過した日に甲土地上の建物をAさんが相当の対価で買い取る旨の特約を付す建物買取特約付借地権もある。

土地信託方式

信託期間中は所有権者は信託銀行となる。ただし、信託期間終了後に土地と建物は返還される。

不動産投資信託

不動産投資と不動産等信託

不動産投資は流動性リスクや空室リスク、自然災害リスクが高く投資額も最低マンション1部屋を用意しなければいけないため高くなる。しかし不動産投資信託は証券化することにより、公開の市場で売買され投資対象も複数のマンションやビルで行うためリスクが低減される。

不動産投資信託の特徴

資金調達

借入れによる資金調達が可能であり、一般に、借入金を併せて投資家からの出資総額以上の金額を投じて資産を購入し運用している。

分配金

投資不動産からの賃貸料収入と不動産の譲渡益を原資としている。

⇒配当可能利益の90%超を分配金として支払うことなどを要件として、分配金の額を損金に算入することが認められている(法人税が課されない)。

メリット

不動産への直接投資よりも少額で投資でき、流動性も高く、管理の負担が小さい。

株式と

似た特徴

証券取引所に多数の銘柄が上場しており、市場を通じて自由に売買することができ、一般的には証券会社を通じて取引を行う。

⇒投資法人への解約請求をすることはできない。

税金についても分配による所得は、配当所得となり、譲渡したことによる所得は、税法上、上場株式等の譲渡所得等とされる。

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